窯業系サイディング材博物館(窯業系サイディング材半世紀の歴史)

Dr、サイディングこと私、古畑 秀幸は、
1977年(昭和52年)窯業系サイディング材
トップメーカーの日本ハードボード工業(株)(現在のニチハ)に入社後、
40年以上にわたり、
住宅と窯業系サイディング材と付き合い、
新築からメンテナンス、リフォームを全国にわたり、
数千件以上の経験をしました。

その経験、知識と体験・情報をまとめ
「窯業系サイディング材博物館」
として公開いたしました。

誕生期 1960年(昭和35年)

硬質木片セメント板

窯業系サイディング材が誕生し、
機能=防火性能がモルタル外壁と同じレベルの工場生産品で均一性能を求め、
扱いは木に近い=大工さんが施工できるモルタルの乾式ボードのイメージでした。

最初に窯業系サイディング材を製造したのは、
旧:三井木材工業(現在はニチハ)と
クボタ鉄工(現在窯業系サイディング材事業はケイミュー)であり、
三井木材はドイツから、クボタはアメリカからの技術導入です。

3番目は私が勤務した、ニチハで1973年(昭和48年)です。
スレート製法の技術と、原料を海水(マグネシウム)と
ボイラーから出る炭酸ガス(CO2)を反応させて作る、
炭酸マグネシウム(非常に耐火性能が高い:耐火煉瓦)を
ベースにした画期的な不燃外装建材でした。

第1次成長期 1975年 (昭和50年)代

ツーバイフォー住宅の参入にあわせ、
アーリーアメリカン調の住宅の外観デザインが流行り、
縦張り中心から、横張り窯業系サイディング材の登場により、
窯業系サイディング材の販売が急成長し、
低層住宅外壁の約半分まで採用が進みました。

また東北や東海地域では、
窯業系サイディング材の普及する前の
外壁材の主流は金属系のサイディングでした。

特にアイジーサイディングと
センターサイディングが大変な勢いでした。

高級住宅ではモルタルが有りましたが、
冬期間工事が出来きない事や、
クラック(割れ)の問題が多く発生し、工務店も悩んでいました。

そこへ、窯業系サイディング材の
3×10板(さんとうばん:幅が91cm)が誕生し、
急激に採用が進みました。

無塗装ですので、
外壁に張った後に好きな仕上げ塗料で施工していましたが、
大半が安い「アクリルリシン」塗装でした。

また、アパートなどは、
洋風外観を作る為横張窯業系サイディング材が主流でした。

当時は、防水紙はアスファルトフェルト(黒い紙)で、当然直張り工法でした。

  • 洋風住宅写真

  • 金属サイディングの住宅

  • モルタルの割れ

  • 3×10板和風住宅

  • プレハブハウス

第2次成長期 1990年 (平成2年)代

デザインサイディングの住宅

多色デザインのタイル調の窯業系サイディング材が誕生し、
将来のメンテナンスをクリヤー塗料で対応する為の
クリヤー塗料が誕生しました。

この時期に窯業サイディング材は、
モルタル外壁を抜き低層住宅外壁のトップになりました。

この時期に施工された窯業系サイディング材は基板の劣化が進み、
一部張替が必要になるものも出てきています。

専門の施工士認定スタート1995年(平成7年)

窯業系サイディング材の施工専門の職種の誕生と併せ、
施工技能に関する国家資格「窯業サイディング施工士」がスタートし、
外壁として、「材料の性能・機能・意匠」+「施工」+「副資材」の
トータルの品質管理により始めて期待性能が発揮できるように
施工の担い手が変化し、併せて、材料の流れ(商流・物流)も変化しました。

旭硝子が参入した昭和57年には19社あり、
ピークには25社ほどになりました。
現在では、合併や廃業もあり、
5社(NYG加盟窯業系サイディング材のメーカー)となりました。
今後さらに統廃合が進むと思われます。

メーカーにより原材料、セメントの反応系、
製造方法、テクスチャーの付け方、塗料、塗装方法が違いますし、
時系とともに変化してきましたので品種数は膨大になっています。

また、発がん性物質の「石綿(アスベスト)」についても
かつては大半の商品に含有しており、
一部メーカーは2004年9月まで使用してきました。

また、石綿(アスベスト)を
代替繊維に切り替えした前後(1985年から10年間ほど)は、
品質・強度が低下し不安定になっています。

その時に使用された窯業系サイディング材は、
ちょうど塗替え時期になっていますので、要注意です。

また、施工工法も変化してきました。
特に直張り工法と通気構法に関しての知識がないと、
塗替えや外装リフォームの時に必ず失敗します。

また「直張り工法」「通気構法」の言葉を知らないと消費者からも信頼されません。
(消費者は最近通気構法を知っています)。

品質性能大幅向上時代1998年(平成10年)

品確法(2000年(平成12年)の施行前より
主力メーカーは品質の一段の向上と塗膜の耐久性の大幅アップを行い、
  • ①基材の10年保証=基材製造時にオートクレーブ(高温高圧養生硬化反応)
  • ②塗膜の15年・10年保証=UVカットクリヤー塗装のシステムを開始しました。

この保証対象の窯業サイディングは性能レベルが高く、
正しい定期的なメンテナンスを行うと35年以上の耐用性があります。

この様に、基材の種類も多く表面塗膜の種類も多くなり、
窯業系サイディング材のメンテナンス・塗替え・張替えのご相談も
多岐にわたるようになりました。

北陸や新潟県では1995年~2003年頃は、
通期の空気が外へ排出されない「空気層工法」が多くあり、
風呂場外壁などに凍害が多く発生しました。

窯業系サイディング材の躯体への留め付け工法は、
  • ①正しい「外壁通気構法」
  • ②中途半端な「空気層工法」
  • ③一番危険な「直張り工法」

の3種類あり、
塗装・メンテナンス時の診断ではその判定が最も重要です。

窯業系サイディング材のメンテナンス・塗替え・張替えの
ご相談でも、そのご相談は多いですね。

シーリング材

オート化学工業

シーリング材(厳密にはコーキングとは言いません)も、
アクリル⇒ウレタン⇒変成シリコン(LMタイプ)⇒高耐候シーリング
と発展進化してきました。

最近では、
期待耐用年数が30年以上のシーリング材も発売されています。

窯業系サイディング材留め付け

金具

窯業系サイディング材の躯体への留め付け方法についても、
最初は釘打ち施工でしたが、受け金具施工が主流になってきました。

張り方も(貼り方:のり付け)縦張りから横張りへ変化してきました。

最近では、毎年70万戸の住宅外壁に
窯業系サイディング材は採用されていますが、
60%は多色品塗装です。

工場でトップクリヤー塗装され、
現場の留め付けは「金具留め」となっています。

躯体構造に関して、ワイド板(巾が910mm)の施工により
壁倍率(耐震性)が2.5となり、
筋交いと同等の耐力が担保出来ることになり、
耐震性向上の機能も併せ持つようになりました。

このように、窯業系サイディング材は塗膜の塗料と違い、
構造躯体の一部分であります。

従って塗替えやリフォームの時は耐震性能の確認、
特に胴縁、柱、間柱、土台、野地板など
構造体の状況(雨水・結露水濡れ、腐朽、蟻害、破損、含水率など)も
診断できることが不可欠となります。

窯業系サイディング材の塗料と塗装

塗料の比較

1997年に旭硝子が「フッ素塗料」を使い、
業界で初の「塗膜10年保証」をスタートいたしました。

現在ではほとんどのメーカーが、
塗膜20年保証 15年保証と基材10年保証の対応をしています。

多色品サイディング材の塗装仕様は、
10年以上前はエナメル塗装だけの仕上げでしたが、
耐久性が求められるようになり、
順次1998年よりアクリル塗料による着色+
UV吸収クリヤトップコート(ウレタン、アクリルシリコン、フッ素、無機、光触媒)
となっており、
将来のメンテナンスはトップクリヤの再塗装が中心です。

そのときの注意事項は、
  • ①トップクリヤ塗膜の診断方法=従来のチョーキングテストは出来ません。
    弊社のオリジナル診断法『30倍顕微鏡』検査しかありません。
  • ②トップクリヤの塗料種類によっては
    クリヤー塗料による再塗装が出来ないものがあります。
    ケイミュー(クボタ松下電工外装KMEW)の光セラ(無機+光触媒)です。

特にこれから新築住宅をご検討の方からも、
窯業系サイディング材のメンテナンス・塗替え・張替えのご相談も増えてきました。
将来のメンテナンスを新築時から考える消費者が増えてきました。
世間では、現場塗装の時に「無機塗装」がもてはやされていますが、性能が高い無機塗装は工場内で高温(200℃以上)
乾燥の条件で可能です。現場では有機系の樹脂が接着剤の機能を持っていますので、耐久性は10年~15年程度です。

窯業系サイディング材の特性

  • ①吸水、吸湿により伸びる⇒塗膜がひび割れ
  • ②乾燥すると縮むが元の寸法より収縮する
  • ③炭酸ガスを吸うと収縮する(長期間かかり) ⇒基板の割れ・シールの切れに

塗装前の窯業系サイディング材の主要クレームは、 凍害・層間(そうかん)剥離(はくり)、 シーリング目地の切れ、クラック、反り、あばれなどです。

診断しない窯業サイディング塗替えクレーム

水分計とサーモカメラ

リフォーム瑕疵保険

窯業系サイディング材の塗膜のメンテナンス

メンテナンスに関しては、
窯業系サイディング材そのものの性質、特質、欠点を把握していませんと、
塗装後にクレームが必ず発生します。

しかも、メンテナンスの適齢期=10~15年ほど前のメーカー数は20社ほど、
品種数は3千種類で、さまざまな塗料、塗装方法、原材料が使われており、
最低限の知識が必要です。

最近までは、施主様も保証の有無とか
再塗装後5年以上経過した時にはクレームを言いませんでしたが、
最近施主は品確法の影響にて塗膜保証の要求や、
引渡し後10年以内では不具合を主張するようになりました。

塗装工事を行うものは、現状の
  • ①塗膜
  • ②下地基材
  • ③石綿(アスベスト)
  • ④躯体(通気構法)
  • ⑤建物劣化調査を科学的・定量的に漏れなくきちんと行い、
    写真付の診断報告書(『住宅履歴書』)を
    作成提出する事が信頼される業者として評価されます。

また、良く聞かれる質問ですが、
塗替えか?窯業系サイディング材の取替えか?ですが、
張替え基準と診断フローがあります。

塗替えが出来ない水分として「50%」の基準があります。
正しい「塗料」「シール材」の選定も重要です。

新生屋根材

新生の屋根材(スレート系やセメント系)は、
1990年代に8社ほど新規参入もあり、
同時に無石綿化も進み、結果不良品が多く製造販売されました。

スレート屋根材トップのクボタ(当時)、松下電工(当時)、
ニチハ、大建工業、東レ、アスク、三菱セメント建材、
大和スレート、積水化学工業などです。

新生屋根材の診断も屋根に上がって必ず実施する事が必要です。

塗装時には、必ず【タスペーサー】(縁切り+通気層確保)を入れる事が、国土交通省の外郭団体
財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センターの工事仕様で決まっています。
【タスペーサー】を使わない業者は、雨漏りをお越し、屋根の耐久性を大幅に短くしますので、
工事を頼んではいけません。

割れたコロニアル

タスペーサーの必要性

外壁・屋根のメンテナンスの資格や技術

住宅の屋根外壁の塗装・リフォーム・メンテナンスに関しては、
各種の資格や、経験が重要です。

窯業系サイディング材・新生屋根材の塗替え、
張替メンテナンス時に正しい診断を行い、
その結果最適な工事仕様を組み立て、
分かり易い見積書を作成することが重要です。

着色スレート屋根材の塗装時には、
縁切り工事として必ず「タスペーサー」を使用するよう
財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センター
(国土交通省の関係団体)は指導しています。

Dr、サイディング(サイディング博士)は、
全国で専門の技術資格
「窯業サイディング塗替診断士」を1450名養成しました。

その診断士は全国で活躍し、長期間にわたり、
窯業サイディング材のメンテナンス
塗替えと張替を繰り返し住宅の耐久性を上げ、
壁体内の腐朽、シロアリ対策と断熱性向上など性能アップを行い、
消費者の満足度を高めて、地域貢献を行っています。

窯業サイディング塗替診断士

窯業サイディングメンテナンス診断士

診断書

塗装&リフォームの法制度

国土交通省は「中古住宅・リフォームトータルプラン」にて
2025年まで「リフォーム市場倍増(6兆円⇒12兆円)
中古住宅の売買倍増(4兆円⇒8兆円)
空き家の活用(公営住宅不足のセーフティネット)」を強力に推進します。

今後、新築住宅着工数は激減(90万戸=>50万戸)し、
中古住宅の売買は増加します。
(50万戸=>70万戸)

併せて、消費者が安心して中古住宅を購入出来るよう
「事前の建物検査」「中古住宅瑕疵保険」の義務化を決定しました。
(2018年(平成30年))
2014年4月より既存住宅の「長期優良住宅」認定制度がスタートし、
消費者も新しい認定制度、補助金などを知って、窯業系サイディング材のメンテナンス・塗替え・張替え時に活用されることがよろしいです。

国土交通省住宅局の発行「住宅リフォームガイドブック」

中古住宅&リフォームトータルプラン

無料相談のおすすめ

特に問題が多く発生する、
戸建住宅の外壁の約80%を占める
窯業サイディング材の塗装&張替え・メンテナンスの診断技術者に診断を依頼し、
科学的な診断を行って頂く事をお勧めします。

窯業系サイディング材メンテナンス技術研究所では、
窯業系サイディング材と屋根材を中心に
戸建住宅に関する様々なご相談を無料で受け付けております。

窯業系サイディング材のメンテナンス・塗替え・張替えのご相談の主な内容は、
  • ①これから塗装&リフォーム、メンテナンスをご検討の方。正しいメンテナンス、劣化診断。
  • ②既に塗替え、リフォームを実施したものの、不具合・クレームとなった。
  • ③新築建築後10年以内(品確法の瑕疵保証10年間)の不具合・クレーム。
  • ④これから新築住宅を検討中で、外壁材で悩んでいる方。
診断目的は ・住宅の雨漏りや結露による見えない部分の構造の腐り・劣化、しろありの状況を確認する事です
  • ①屋根、外壁の劣化程度(表面塗装、シーリング、板金、基板、下地木材)の確認
  • ②雨漏りや結露、設備漏水の有無
  • ③しろありの被害と腐朽の確認
  • ④天井上と床下の湿気とカビの臭いの確認
  • ⑤床と外壁の傾斜=基準は6/1000

以上の窯業系サイディング材の
メンテナンス・塗替え・張替えのご相談を無料で行っています。
お気軽に、ご相談下さい。

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